初心者におすすめとされるインデックス投資ですが、インデックス投資という言葉はあまり耳慣れないものなのではないでしょうか?
初心者におすすめの投資法なのに、語句の難しそうな印象で避けていてはいけません。
この記事では、インデックス投資とは何かということを初心者でもわかりやすく解説していきます。
【 目次 】
インデックス投資ってなに?インデックス投資の基礎知識
インデックス投資とは
インデックス投資とは、株価指数(インデックス)の値動きと連動した運用成果を目指す投資方法のことです。
株価指数と聞くと難しく感じられるかもしれませんが、日経平均株価やTOPIXという言葉なら聞いたことがあるのではないでしょうか。
それらがいわゆる株価指数と言われるものです。
『日経平均株価が5%上昇したら、私たちの資産も5%上昇する』これを目指すのがインデックス投資ということですね。
株式投資をしたい場合、多くの選択肢の中から銘柄を選定しなければなりませんが、インデックス投資にはその手間がありません。
インデックス投資を行える金融商品には、インデックス投信・ETF(上場投資信託)があり、それらを総称してインデックスファンドと呼びます。
世界にはたくさんのインデックスがあり、それと連動するインデックスファンドもたくさんあります。
主なインデックスとその構成は次の表の通りです。
インデックス | インデックスを構成する銘柄 |
日経平均株価 | 日本企業を代表する大型225社 |
TOPIX | 東証1部上場の全銘柄(約1,700社) |
NYダウ | 米国企業を代表する大型25社 |
S&P500 | 米国企業を代表する大型500社 |
インデックス投資の特徴その1
アメリカの有名な投資家であるウォーレン・バフェット氏は、インデックス投資について次のような言葉を残しています。
バフェット氏の言葉通り、インデックス投資には素晴らしいメリットがたくさんあります。
まず、インデックス投資の最大のメリットは低コストで分散投資が行えるという点でしょう。
日経平均株価は225銘柄の平均の指数ですが、225銘柄をすべて買おうとすれば膨大なお金が必要となります。
しかし日経平均株価と連動したインデックス投信を買えば、1万円程度で225銘柄に投資ができることになります。
分散投資は投資の基本ルールです。
それが自ずとできるインデックス投資は、まさに初心者向けの投資方法だと言えるでしょう。
さらに、インデックス投資は手間いらずな点もメリットです。
「何に投資しようかな…?」と吟味する必要はなく、私たちはただインデックスファンドを購入するだけでいいのです。
また、インデックス投資は手数料が低く抑えられる点も特徴です。
インデックス投資とはつまり『投資信託の購入』のことですから、運用するための手数料(信託報酬)が発生します。
インデックス投資は、株価指数に連動するように機械的かつ平均的に運用するので手数料は低めに設定されているのです。
もう1つの運用方法であるアクティブ投資では、株価指数以上の儲けを狙った商品なので、綿密な調査やそれにかかる人件費など信託報酬は高くなっています。
短期目線で見れば信託報酬の差はわずかかもしれませんが、長期運用の場合には大きな差となってくるでしょう。
インデックス投資の特徴その2
インデックス投資の2つ目の特徴は、短期間でのリターンがあまり期待できない点です。
株価指数が短期間で極端に変動するということはそれほどなく、値動きは緩やかなものとなるでしょう。
そのため、短期で大きなリターンを期待するのなら、インデックス投資は向いていません。
また、投資に華やかなイメージを持ちすぎている場合も、インデックス投資を期待外れだと感じてしまうかもしれません。
インデックス投資には「資産が100倍に!」とか「1ヶ月で10倍に値上がりした!」というような、派手な儲けは期待できません。
購入したらこまめに売買することはなく、じっと待つだけの地味な投資方法です。
そういった点を「つまらない」と感じてしまう人には向いていないでしょう。
コツコツと資産が増えていくことに喜びを感じられるタイプでなければ、面白みを感じられない可能性があります。
インデックス投資の始め方
口座開設をしインデックス投資を選ぶ
インデックス投資を始めるためには、まずは口座開設をする必要があります。
証券会社に口座を持っていなければ、インデックス投資は始められませんので口座開設を行いましょう。
多くの証券会社はwebで簡単に口座開設することができます。
証券会社を選ぶときには低コストのインデックスファンドを取り扱っているかのチェックを忘れないでくださいね。
口座開設が済んだら、あとはインデックスファンドを選ぶだけです。
インデックス投資で一番重要なのが、このインデックスファンド選びです。
選択肢はたくさんあります。
まず、国内株式・国内債券・外国株式・外国債券・不動産REITなどのどの資産クラスに投資をするのか選びましょう。どの国や地域に投資をするのかも重要ですね。
証券会社の投資信託検索機能を使えば、インデックスファンドを絞り込み検索することができます。
インデックス投資はそもそも分散投資が行える投資法ではありますが、インデックスファンドを選ぶ際にも複数の投資先を選ぶのがポイントです。
「バランス」や「資産均等」という言葉が入った商品であれば、複数の投資先が含まれています。
分散投資はリスク回避のためにも重要なことなので、しっかりと意識してインデックス投資を選んでいきましょう。
つみたてNISAならよりお得に
インデックス投資を行うなら、ぜひ利用したいのがつみたてNISAです。
つみたてNISAは、年間40万円までの投資に対する値上がり益が非課税となる制度です。
通常であれば20.315%の税金がかかるので、かなりお得であることがわかるでしょう。
せっかく儲けた利益が税金で2割も取られてしまうのは悲しいものです。
お得な制度はきっちりと利用して、私たちの資産を賢く増やせるようになっていきましょう!
つみたてNISAの対象とならないインデックス投資もあるので注意してください。
利用対象 | 日本に住む20歳以上の人 |
非課税対象 | 投資信託で得られる分配金や譲渡益 |
非課税投資枠 | 年間40万円が上限 |
非課税期間 | 最長20年間 |
投資可能期間 | 2018年~2037年 |
投資対象商品 | 長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託 |
インデックス投資をするときの鉄則
分散投資
インデックス投資を成功させるためには、分散投資が何よりも大切です。
国内や海外など幅広いインデックスファンドを選び、投資先を分散させておくことを心がけておきましょう。
さまざまな投資先を選んでおけば、1つが損失を出しても、もう1つがその損失をカバーしてくれることが期待できます。
インデックス投資をするときには分散投資が鉄則であることは頭に入れておきましょう。
長期目線で積立投資
インデックス投資は、結果が出るまでに時間のかかる資産運用です。
そのため、はじめから長期目線を持っておいてください。
また、インデックス投資は積立投資でほったらかしておくのがおすすめです。
インデックスファンドの積立投資は100円から行うことができ、少額での積立も可能となっています。
自動積立であれば、私たちは入金しておくだけでよく手間いらずとなっています。
積立投資を行う際に必要なのは、最初に積立の設定をしておくことだけですが、こんなに簡単にもかかわらず積立投資は立派な投資法の1つです。
積立投資はドルコスト平均法という投資手法です。
投資商品の価格がいくらになっていようとも、毎月同じ金額だけ投資を行う。こうすることで、インデックスファンドが高いときには少ない口数を、安いときにはたくさんの口数を買うことができます。
こうすることで買付コストを抑え、価格変動リスクを下げられます。
余裕資金で行う
インデックス投資は余裕資金で行うのが鉄則です。
長期運用をするのに余裕資金以外を使ってしまえば、そのお金はいつ必要になるかわかりません。
必要になったところで、インデックス投資を解約してしまえば、長期目線の投資を短期でやめてしまうことになります。
それでは十分に投資の目的が達成できないどころか、損失を出してしまうこともあるでしょう。
長期運用は長期で運用してこそ意味のあるもの。
だからこそ、インデックス投資は余裕資金で行わなければならないというわけなのです。
まとめ
インデックス投資は投資初心者にこそおすすめの投資法です。
コロナ禍にもかかわらず2020年NYダウ平均株価は最高値を記録し、日経平均株価もバブル崩壊後の最高値を叩き出しました。
2020年はインデックス投資をしていたら、ほったらかしているだけで利益が出せたことがわかりますね。
もし自分で銘柄選びから売買まで全てを運用していたら、コロナ渦における相場の急変にのまれ、勝つことも難しかったかもしれません。
2020年でみてもある銘柄は3倍4倍、10倍にも上がる銘柄もありますが、一方で人気の銘柄が急降下したあとに持ち直さずに低空飛行を続ける銘柄もあります。
全ては働き方の見直しを始めとする世界経済の大きな変化がもたらしています。
こういった経済状況が不安なときでも安心して、私たちの資産を預けられるのがインデックス投資だと言えるでしょう。
株価指数に連動した値動きを目指すインデックス投資は、簡単にできて安定して利益の期待できる初心者におすすめの投資法なのです。
始め方は証券口座を開設し、インデックスファンドを選ぶだけと超簡単!
さあ、インデックス投資を開始し私たちの資産をコツコツ増やしていきましょう!