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年収1000万円の世界とは?職業・生活・ライフスタイル公開

『年収1000万円』

私たちの多くが憧れとする収入ですよね。

3桁を超えて4桁に突入する1000万円というと特別な感じがしますし、高収入を目指す人の目標となる数字でしょう。ですが、やみくもに年収1000万円を目指しても、その夢は叶えられません。年収1000万円を目指すその前に、その世界についての理解を深めていきましょう。

この記事では、未知で憧れの年収1000万円の世界について、職業や生活・ライフスタイルについてまで詳しく解説していきます。

年収1000万円は決して夢物語ではなく、現実世界に起きることなのです。年収1000万円はイメージ通り裕福?そうでもない?その実態について解明し、私たちの暮らしのヒントとしていきましょう!

 

徹底解剖!年収1000万円の実態

 

日本における年収1000万円の割合

 

「年収1000万円以上の人と結婚したい!」

なんて婚活の場で気軽に話す女性もいますが、実は年収1000万円は気軽に出会えるものではありません。年収1000万円のハードルはとても高いものなのです。国税庁の令和元年度分の民間給与実態調査によると、年収1000万円超を稼ぐ人の割合はわずか4.8%しかいません。

年収区分 割合
100万円以下 8.7%
100万円超 200万円以下 14.2%
200万円超 300万円以下 14.9%
300万円超 400万円以下 17.0%
400万円超 500万円以下 14.6%
500万円超 600万円以下 10.1%
600万円超 700万円以下 6.5%
700万円超 800万円以下 4.4%
800万円超 900万円以下 2.9%
900万円超 1000万円以下 1.9%
1000万円超 1500万円以下 3.5%
1500万円超 2000万円以下 0.8%
2000万円超 2500万円以下 0.2%
2500万円超 0.3%

この調査を見ると年収1000万円を稼ぐことがいかに難しいことかわかるでしょう。この記事で着目していく年収1000万円が含まれる区分であるの900万円超1000万円以下のゾーンには、全体のわずか1.9%しかいません。

 

年収1000万円の手取り額

 

年収1000万円といっても、年間で1000万円がそっくりそのままもらえるわけではありません。給与からはさまざまな金額が控除され、実際にもらえる手取り額は1000万円よりも少なくなってしまいます。

額面給与が年収1000万円の人の手取り額はいくらなのでしょうか?

給与から控除される主なものは次の通りです。

・所得税

・住民税

・健康保険料

・介護保険料 (40歳以上の場合)

・厚生年金保険料

・雇用保険料

家族構成などによって控除額は変わってきますが、額面給与から手取り額を出す簡単な計算式があります。手取り額は額面金額の75%~85%となるため、額面×0.75~0.85で出てくるのです。

つまり年収1000万円の手取り額は1000万×0.75~0.85でおよそ750万円~850万円だということになります。

 

年収1000万円の税金

 

年収1000万円の人が納めている税金について見ていきましょう。普段私たちは給与から勝手に引かれる形で税金を納めているので、どれくらい支払っているかの意識がありません。ここでは、年収1000万円の税金について、その内容と額について理解していきましょう。

 

所得税

所得税は累進課税制度のため、収入が多いほど税率が高くなります。ですが、額面金額に対してではなく控除後の金額に対して課税されます。

年収1000万円の所得税は次の通りです。

1,000万円(年収)-220万円(給与所得控除)-150万円(社会保険料控除)-38万円(基礎控除)=592万円

592万円×20%(税率)-427,500円(控除額)=756,500円

年収1000万円の人の支払う所得税額は756,500円となります。

 

住民税

住民税は年収の額にかかわらず、一律10%で課税されます。しかし、これも控除後の金額に対しての課税となるため、住民税額は次の通りです。

1,000万円(年収)-220万円(給与所得控除)-150万円(社会保険料控除)-38万円(基礎控除)=592万円

597万円×10%(税率)=597,000円

 年収1000万円の人が納める住民税額は597,000円です。

 

健康保険料

健康保険料は、会社が加入している保険によって課税率が異なります。

例えば、協会けんぽ(東京都)の場合だと保険料率は約5% 、厚生年金保険料の保険料率は約9%となり、合計約14%分の社会保険料が課されます。

国民健康保険で見ると年収1000万円の人の保険料は、年収 × 90%-120万円で求めた基準額から計算します。単身世帯(40歳~64歳)ならば医療分・支援金分・介護分の所得割を合わせ934,433円が年間保険料です。

 

介護保険料

40歳以上の人が納めなければならないのが介護保険料です。給与から天引きとなるため、自分がいくらの介護保険料を納めているのか知らない人も多いのではないでしょうか。介護保険料は加入する医療保険によって計算方法が異なります。

健康保険組合によって介護保険料率は異なりますが、協会けんぽの例で年収1000万円の介護保険料について考えてみましょう。協会けんぽの介護保険料率は1.57%です。年収1000万円だと月の介護保険料はおよそ3500円、賞与からの介護保険料が6200円となります。

 

厚生年金保険料

厚生年金保険料収入に応じて決められます。

年収1000万円になると標準報酬月額は上限の65万円となり、月々に支払う厚生年金保険料は5万9475円、年間の保険料の総額は83万2650円となります。

 

雇用保険料

従業員負担分の雇用保険料率は0.3%なので、年収1000万円の場合は年間約3万円です。

 

年収1000万円の職業

 

代表的な年収1000万円の職業

 

私たちの憧れでもある年収1000万円を稼げる職業とはいったい何なのでしょうか。その代表的なものについて見ていきましょう。

職業 平均年収 平均仕事時間 仕事内容 必要資格
医師 1200万円 月163時間 診察・手術・薬の処方 医師免許
弁護士 1000万円 月177時間 民事・刑事裁判

法的手続き

弁護士資格
国家公務員 1200万円 不明 国家に関わる業務 国家公務員試験に合格
大学教授 1000万円 月164時間 授業・論文・学会 特になし
税理士 1000万円 月154時間 税務代理・税務相談 税理士資格
公認会計士 1000万円 月154時間 財務諸表のチェック

М&Aの支援

公認会計士資格
国会議員 2100万円 不明 法律や予算の作成 参議院:25歳以上

衆議院:30歳以上

 

医師

高収入と聞いて真っ先に思いつく職業であるといっても過言ではない医師。そのイメージ通り年収1000万円が可能な職業です。医師の平均年収はおよそ1200万円ほど。しかし、誰もがなれるわけではなく、難関試験を突破する必要があります。

大学の医学部もしくは医大を卒業し、医師国家試験に合格し、そこからさらに2年間の研修を行ってやっと医師になることができます。医学部・医大への大学受験、医師国家試験と2つの難関を突破してようやくなれる職業です。所属する病院や科によっても異なりますが、勤務時間も患者の様子次第で変わり過酷なこともあります。

 

弁護士

法律のプロである弁護士も年収1000万円を稼げる職業です。

弁護士になるためには、まず司法試験の受験資格を得なくてはなりません。誰でも受験できるわけではなく、司法試験を受けられるのは法科大学院を修了するか、司法試験予備試験に合格した人だけです。そこから司法試験に合格し、司法修習を1年受け司法修習考試に合格してようやく弁護士となることができます。

 

国家公務員

エリートといわれる国家公務員も年収1000万円の職業です。国にかかわる仕事をしているため、国会会期中は忙しく残業が増えます。

国家公務員になるためには、国家公務員試験に合格し官庁訪問での面接で内定をもらう必要があります。出世争いに勝利し事務次官となれれば年収2300万円程度が期待できるでしょう。

 

大学教授

あまり高収入のイメージはないかもしれませんが、大学教授も年収1000万円の職業です。大学で授業をする以外にも研究や論文執筆、学会への出席と忙しくしています。決められた仕事はなくても研究をするので、労働時間という意識はそれほどないでしょう。人によっては大学に住んでいる?と思われるほど、ずっと大学にいることもあります。

大学教授になるには大学院で博士号を取得し、助手・講師・准教授を経て経験を積み教授となります。

 

税理士

税のプロフェッショナルである税理士も年収1000万円です。年末調整や確定申告の時期は忙しく残業も増えますが、平均すると勤務時間は月154時間ほどでしょう。

税理士になるためには大学で経済学や法律を学び、税理士試験の受験資格を得て合格し、そこからさらに2年以上の実務経験を積む必要があります。

 

公認会計士

企業の決算の監査などを主に行う公認会計士も高収入な職業です。

公認会計士になるためには公認会計士試験に合格し、2年以上の実務経験を積みます。さらにその後、実務補修とその修了試験に合格しなければなりません。年収1000万円を叶えるための道は簡単ではないことがわかりますね。

 

国会議員

私たちの選挙によって生まれる国会議員も年収1000万円の職業です。給料を引き下げる案もよく聞かれますが、現時点での平均年収は2134万円なので、たとえ減額になったとしても年収1000万円は固いでしょう。選挙に出て当選しなければなれない職業なので、なるための難易度は高いです。

 

意外な年収1000万円の職業

 

漁師

漁師の中でも遠洋漁業の漁師であれば、年収1000万円を超えます。ただし、1度漁に出かけるとなかなか帰れず、仕事内容も過酷です。

 

農家

農家も場合によっては年収1000万円を稼げます。育てる野菜のブランド化に成功したり珍しい農作物を育てたりして、他の農家との差別化を図れば高収入が得られるでしょう。

 

パイロット

小さな男の子の憧れの職業であるパイロットも年収1000万円の職業です。パイロットは乗客の命を預かる仕事ですので、なるためには厳しい就職試験を突破し、その後もトレーニングを受け続ける必要があります。

 

中央競馬の騎手

稼げる額にバラつきはありますが、中央競馬の騎手も高収入が期待できる職業です。年収500万円以下の人もいれば、年収5000万以上の人もいる。それが中央競馬の騎手の世界です。

日々のトレーニングは欠かせませんし、レース前には一切外部との連絡が遮断されてしまいます。それでも、勝てば勝つほど稼げるという夢のある職業であることには間違いありません。

 

横綱

日本の国技である相撲のトップである横綱も、実は高収入な職業なんです。横綱の年収は4500万円~5000万円とされており、人気が出てコマーシャルに出ればもっと増えます。ただし、同じ部屋の力士の面倒を見る文化などもあり出費も多いようです。また、なるのも厳しい道ですし長く続けられる職業でもありません。

 

YouTuber

子供の憧れYouTuberも成功すれば大きく稼げる職業です。誰でもYouTubeに動画をアップすれば、その日からYouTuber!成功し高収入を続けていくのは難しいですが、夢のある世界です。

 

裕福なの?年収1000万円の暮らし

 

単身者の年収1000万円

 

独身で一人暮らしの場合、年収1000万円あればどのような暮らしが送れるのでしょうか。

高収入と思われがちな年収1000万円ですが、高収入な分納める税金も高くなります。年収1000万円を超えると所得税の税率は高くなり、社会保険料なども引くと手取りは700万円程度となるのです。

これを月収に換算すると月収45万円、ボーナス80万円(年2回支給)となります。一般的に家賃は収入の3割が目安だと言われており、月収45万円で考えると家賃13万5000円の賃貸物件に住めると考えられるでしょう。これは年収1000万円と聞いて想像するリッチな暮らしぶりからすると、意外と低い家賃なのではないでしょうか。とはいえ、贅沢をしなければ充分いい暮らしができるでしょう。

 

都市圏の年収1000万円

 

前述の通り、年収1000万円の人が家賃に使える相場額は13万5000円です。そして私たちの暮らす場所によって、家賃相場が大きく変わるのは常識だと言えるでしょう。

都市圏に暮らす年収1000万円の人は、それほど裕福な暮らしをしていません。年収1000万円と聞くと高収入のイメージがあり、タワマン最上階に住んでいるようなイメージを持ってしまいますがそれは間違いです。

タワーマンションの定義は曖昧ですが、大抵60m以上で20階建て以上のものをタワマンと呼んでいます。物件情報を見ていると六本木にあるタワマンの高層階の家賃は、およそ250万円!年収1000万円ではとても住むことのできない物件だということがわかりますね。

都市圏の年収1000万円なら、オートロックやバストイレ別の比較的設備の整ったワンルームマンションに住むことが可能です。

 

地方在住の年収1000万円

 

地方在住であれば、年収1000万円でタワマンに住むことも可能です。都市圏よりも地方の方が家賃が低く、地方在住ならば年収1000万円でタワマンに住むこともできるのです。地方都市であっても最上階は家賃が高くなりますが、低層階なら年収1000万円あれば十分に暮らしていけます。

えば、名古屋にあるタワマンの家賃相場はワンルームで10万円程度、1LDKで15万円程度となります。これは年収1000万円の人が無理なく暮らしていける家賃だといえるでしょう。

年収1000万円の人は地方在住であれば、それなりに豊かな暮らしをしていけそうです。

 

子持ちの年収1000万円

 

子供がいる場合、年収1000万円というのは1つの区切りとなります。年収1000万円を超えてしまうと、支援対象から外れてしまう制度があるのです。配偶者控除や高額療養費制度の対象外となり、さらには児童手当も収入制限に引っ掛かり受け取ることができません。実質高校無償化となる高等学校等就学支援金も親の収入によって支援額が異なり、年収1000万円だとまったく支援金を受け取れないこともあります。

子供がいればその分かかるお金が増えることは明白なのに、受けられる支援が減ってしまうのが子持ちの年収1000万円家庭の苦しいところです。

 

DINKSの年収1000万円

 

DINKSとはDouble Income No Kidsの頭文字などを並べたもので、子供を持たず、お互いフルタイムで働く夫婦のことです。年収1000万円を一人で稼ぐよりも、二人で稼ぐ方が税制面ではお得になります。所得税は年収が増えるほど税率が高くなります。所得税は一人頭の稼ぎに対して課税されるので、DINKSでは一人で1000万円稼ぐよりも軽減されるというわけです。

二馬力で子供もおらず自由に使えるお金は多そうですが、お互いに仕事を持っているため家事を外注したりすれば出費が自ずと増えてしまいます。ボーナスの時にブランド物を買ったり、たまに海外旅行に行ったりということはできますが、贅沢三昧というわけにはいきません。

 

年収1000万円は意外に不安を感じている

 

高収入のイメージが強い年収1000万円ですが、実は実際に年収1000万円の人は不安を感じながら暮らしていることが多いのです。年収1000万円世帯の1割が貯蓄がゼロというデータもあり、私たちが思うような裕福な暮らしをしてはいないことがほとんどでしょう。

年収1000万円あっても私たちと同じように、暮らしに不安を感じながら生活しているのです。

 

年収1000万円の生活を決めるのは自分次第

 

年収1000万円が一番苦しいと言われる理由

 

「大台に乗った!」という達成感のある年収1000万円ですが、実は一番苦しいと言われています。

その理由は3つ!

1つ目は累進課税によって所得税が上がり、児童手当などの制度も対象外になってしまうこと。

2つ目は年収1000万円を達成したことで、気持ちが大きくなり出費が増えてしまうこと。周囲も年収1000万円の人が増え、交際費もかかるようになってしまうでしょう。

3つ目は仕事がなくならないと思い込み財布のひもが緩んでしまうこと。年収1000万円を達成できるような企業に勤めている安心感から、無駄な出費が増えてしまうのです。

こういった理由から高給取りなはずの年収1000万円の暮らしは一番苦しいと言われています。

 

幸せは年収で決まらない

 

年収1000万円は1つの目標にしがちな収入のラインですが、それほどこだわらなくてもいいでしょう。年収1000万円を大きなものと考えてしまえばしまうほど、年収1000万円を達成したときのギャップが激しくなります。

「こんなはずじゃなかった…」とならないためにも年収にこだわらず、今ある収入で豊かに暮らしていく術を見つけた方がいいでしょう。こういった心構えがなければ、たとえ年収1000万円になったとしても幸せを手に入れることはできません。

 

まとめ

 

私たちの多くが憧れる年収1000万円!しかし、その実態はそれほどいいものではありません。支払う税金も多く、出費も増えてしまい、想像するような楽な暮らしができるとは言い難いでしょう。

しかし、年収1000万円の厳しさを知っておけば、気が緩むことなく年収1000万円の暮らしを楽しめるようになるはずです。

本当に大切なのは収入の額ではなく、与えられた収入の範囲でどう暮らしていくかなのです。年収1000万円の暮らしが苦しくなってしまうのも、年収1000万円の持つ高収入なイメージの生活をしようとしてしまうから。

年収がいくらであっても、自分の収入と向き合い身の丈に合った暮らしを心掛けましょう。年収1000万円であってもなくても、私たちの暮らしを決めるのは私たち自身なのです。

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