「投資家になりたい!」
真面目に働いていても給料増加が見込めない昨今、こういった思いを抱える人も多いのではないでしょうか。でも、投資家になるっていったいどうしたらいいんだろう?この記事では、投資家になりたい私たちの疑問を1つずつ解決していきます。
『投資家になる』と聞くと、いかにも難しそうと身構えてしまいますが、実はそれほど難しいことではありません。当たり前のことですが、生まれたときから投資家だった人なんてこの世にはいません。つまり、どんな成功している投資家も、最初はただの素人だったということです。
投資をすることは、厳しい現代を生き抜く私たちの必須スキル。私は今、「投資はしたほうがいい」ではなく、「投資をしなければならない」と、それほどに必要性を感じています。正しい知恵を身につけて、投資家デビューをして賢くお金を増やしていきましょう。私たちは投資家になりたいと思えば、いつだって投資家になることができるのです!
【 目次 】
投資家になる前に知ろう!投資家とは?
投資家とは?
「投資家になりたい!」と思うその前に、投資家とはいったい何なのかを知っていますか?投資家について正しくしらないで、投資家になることはできません。
投資家の意味をgoo国語辞典で調べると、次のような意味が出てきます。
『事業・不動産・証券などに投資をする人。個人である個人投資家と、法人である機関投資家とに分けられる。』
つまり、投資家とは価値が出そうなものにお金を投じ、そこから利益を得ようとする人のことです。大半の物は消費物でできています。買った瞬間から使用品や中古として扱われるため価値が下がります。つまり、買ったあとで売ろうとしても買った時の価格を下回ることが当然で、また世の中にはこうした”もの”が大半を占めています。
しかし、投資をすることで買ったあとに物の価値が上がり、売却することで買ったときの価格よりお金が増えて返ってくることがあります。これが投資であり、これを繰り返す人が投資家です。
特別なケースとしてこのようなものもあります。
本記事では投資手法の代表例を挙げていきますが、「あの芸能人が使用した〇〇」などプレミアがつくことで物の価値が想像を超える価格になることがあります。芸能人からすれば、その商品をただ使用して捨てるだけでは消費に過ぎませんが、プレミアを付けて誰かに売り、商品を買ったとき以上のお金を手にすることでそれは投資活動で利益を上げたことになります。
どこにでもあるような靴やボールペン、タオルなど、一般には消費の対象とされるものがあるとします。それを芸能人が一度でも使用し、そして、投資家には個人投資家と機関投資家の2種類があるようです。続いては、投資家の種類についてみていきましょう。
投資家の種類
個人投資家
個人投資家というのは、その名の通り個人で投資を行う人たちのことです。「投資家になろう」と思い立った私たちが目指すのも、この個人投資家でしょう。投資を行う人は年々増えており、日本取引所グループの調査によると2019年度の個人株主数合計は5672万人となっています。これは前年から比べると199万人増加しており、6年連続で増加をしています。この人数は延べ人数のため、個人株主数がそのまま個人投資家数ではありませんが、確実に投資家となる人が増えていることが分かるでしょう。
また、日本証券業協会が2020年に行った調査によると、個人投資家のうち個人年収「300万円未満」が45.1%、500万円未満が69.8%を占めています。年代別にみると、40代及び50代の年収は500万円未満が5割程度、60代以上の年収は500万円未満が7~8割を占めていることがわかります。 推計の平均年収(全体)は423万円となっており、決して裕福だから投資をしているわけではないことがわかりますね。
個人投資家となるハードルは私たちが思うよりも低く、気軽に投資家デビューができるのです。
個人投資家の特徴は、自分で自由に投資を行えるという点です。自分の好きな企業の株を買うでもいいし、勘やひらめきで投資するものを決めてもかまいません。資金力は限られていますが、自分の判断で投資を行っていけます。
機関投資家
機関投資家は、自己資金ではなく顧客から集めたお金を使って投資を行います。たくさんの人から集めた巨額の資金を株式や債券などで運用していく、保険会社や金融機関のことを指す言葉です。
たとえば、銀行をみてみましょう。銀行は顧客から預金という形でたくさんのお金を集めます。この預金に利子がつくのはどうしてでしょうか?それは銀行という機関投資家が投資を行い、その利益を利子という形で顧客に還元してくれているからなのです。東京証券取引所(東証)の一部上場株式は、機関投資家が8割以上を保有しており、市場に与える影響力の高さがわかります。
機関投資家は顧客から預かった資産を運用し利益を還元する必要があるので、安定的な運用をします。損失を出せないため細かな売買をすることはなく、取引が成立しやすい大型株が取引の中心となります。
ということは、私たち個人投資家にとっても機関投資家の動きは参考になると言えるでしょう。
特に「何を買ったらいいかわからない…」と悩んでいる人は、ニュースで機関投資家の取引銘柄を見てみましょう。機関投資家が取引をしているということは、値上がりが期待できる銘柄であるということです。また、リスクも少なく安心して投資できる銘柄だとも言えるでしょう。
「私たち個人投資家を目指すものには、機関投資家のことは関係ない」のではなく、市場に大きな影響力を持つ機関投資家の動きは、全投資家にとって見逃がせないものです。
外国人投資家
外国人投資家とは、海外に在住の人で日本の株式市場で取引をしている個人投資家・機関投資家のことです。海外年金基金や投資信託会社、ヘッジファンド、外資系運用会社の日本支社などを指します。
外国人投資家は現在日本の取引市場で最も大きな影響力を持っています。
外国人投資家の投資目的は、キャピタルゲイン(値上がり益)で短期の売買を行う傾向があります。外国人投資家の売買動向のニュースは、市場を大きく動かすことも多いです。
投資家になるのなら、外国人投資家の情報にも目を光らせておく必要があるでしょう。
投資家と一般の考え方の違い
投資家とそうでない人の間には、考え方の違いがあります。投資家になりたいのなら、投資家としての考え方は知っておく必要があるでしょう。
では、その違いを表にして詳しくみていきましょう。
特徴 | |
サラリーマン | ・労働力や時間を会社に差し出し、その対価としてお金を得る
・労働時間や会社からの支給額には限りがある ・労働内容は自分以外の誰でもでき代替可能 |
投資家 | ・自己の判断に基づいた資金を投入し、利益や損失に関わらず投じた資金を回収する
・稼げる額に上限はなく、自己の判断が全ての結果を左右する ・労働はせずお金を提供し資産を買うことが中心 |
収入を得るためには働き続けるしかなく、働くことをやめたら収入はなくなってしまいます。これはまるで下りのエスカレーターに乗っているような状態だと言えるでしょう。歩き続けなければ下降してしまい、全力で駆けのぼったとしても上昇は難しいのです。
まず、会社に属して働くことで給料を得ているサラリーマンは、10働いたら10の対価を受け取ります。続いて、投資家は自分自身が働くことはありません。お金を働かせている状態なので、自分が何もせずとも稼げる仕組みの中にいます。これは上りのエスカレーターに乗っているのと同じです。自分は歩かなくても上昇していくことができ、歩み始めれば上昇速度は上がっていくでしょう。
もちろん、投資家も経済ショックや感染症の蔓延など予期せぬ出来事でエスカレーターが故障してしまうことはあります。しかし、そうした出来事の影響を受けるのは、サラリーマンとて同じこと。だったら、下りのエスカレーターに乗り続けるよりも、上りのエスカレーターに乗り換える方がいいでしょう。また、この2つの働き方は同時に行うこともできます。サラリーを得ながら投資を行うといった具合にすれば、だんだんと上りのエスカレーターへのシフトが可能となります。
投資の種類と特徴
投資信託
投資家への第一歩としておすすめなのが投資信託です。投資信託は機関投資家に運用を任せられる商品です。さまざまな投資信託があり、私たち個人投資家は許容できるリスクや期待するリターンに合わせて商品を選ぶことができます。投資のプロに運用を任せられるので、失敗が少なく投資家デビューとしておすすめできる商品です。
投資に関する知識が少なくても始められますが、プロの手を借りる分、手数料がかかる点には注意が必要です。「投資に慣れるまで」「他の投資法と併用して」の利用をおすすめします。
個人向け国債
個人向け国債も投資初心者におすすめの投資法です。「投資家になろう!」と決意した私たちの心配は、投資には元本割れの可能性があるということでしょう。ですが、発行元が国である個人向け国債は安全性が高く、0.05%の最低金利保証もついているため元本割れの可能性は限りなくゼロに近くなっています。
ただし、安全性が高い分リターンも低くなっています。投資金の償還日も決まっていることから、安全に運用したい資産を回すのがいいでしょう。
ETF(上場投資信託)
ETFとは証券取引所で取引可能な投資信託のことで、リアルタイムでいつでも売買が可能です。
投資信託との違いは次の通りです。
投資信託 | ETF | |
購入する場所 | 証券会社・銀行 | 証券会社 |
購入可能時間 | 申込期間中の9~15時 | 証券取引所の取引時間中 |
購入価格 | 1日1回算出の基準価額 | リアルタイムで変動 |
手数料 | かかる | かかるが投資信託より安い |
注文方法 | 基準価額が不明な状態で行う | 成行・指値注文可能 |
上場している分手数料が投資信託よりも安く、取引の時間や注文方法などもわかりやすくなっています。値動きがわかりやすく、分散投資が可能で、少額から始められるので初心者にもおすすめです。
株式投資
投資家と聞いて多くの人がイメージするのが株式投資ではないでしょうか。株式会社が発行する株券を売買したり、配当金や株主優待を得る投資方法です。株価は日々変動し、大きな値動きをすることも多いのでリスクはありますが、株式の購入額以上に損をすることはありません。
10万円の価値がついている株券を購入したとしましょう。その価値が下がり、9万円の価値の時点で売却した場合は、10万円の投資に対し9万円のリターンですから、1万円少なく返ってくることとなり、1万円の損失になります。しかし、10万円で投じた金額が仮にマイナス1万円となり、10万円投じた上にさらに1万円追加で支払わなければならなくなることは絶対にありません。株券は価値が上げ下げし、また下げたとしても価値0が限界点だからです。
また価値がなくなるほどの状況は企業の倒産に匹敵するほどの事態ですので、「昨日まで価値があったのに気づいたらあっという間に価値が0になっていた」などということはまず現実に多くありません。
不動産投資
不動産投資はマンションやアパートなどの不動産を取得し、賃料収入を得るという投資方法です。不動産投資は長期間の安定した収入が見込めるため、人気の投資法となっています。また、単に投資方法としてだけでなく、相続することで生命保険替わりにでき節税効果も期待できるでしょう。
しかし、不動産は「売りたい!」と思ったときにすぐ売れるわけではありませんから、流動性が低いというデメリットがあります。長期保有することが大前提で、ローンを組んで購入したのなら金利上昇によってローンの返済額がアップする可能性も考えられます。
REIT(不動産投資信託)
「不動産投資をしたくても、不動産を買う資金がない」という人には、REITがおすすめです。REITは不動産バージョンの投資信託だと考えるとわかりやすいでしょう。投資家から集めた資金で不動産への投資を行い、得られた家賃収入や売買益を投資家に還元してくれる商品です。
通常、不動産投資を行う場合にはまとまった資金が必要ですが、REITなら少額で不動産投資が始められるため、個人投資家からとても人気のある商品となっています。多くの投資家から集めた大量の資金をもとに、多数の物件を所有しているので安定した配当収入が見込めます。また、不動産投資とは違い、流動性も高い点がREITの魅力です。
iDeCo(個人型確定拠出年金)
年金対策として投資家が行っておきたい投資がiDeCoです。iDeCoは毎月一定の金額を積み立て、あらかじめ用意された定期預金・保険・投資信託で運用し、60歳以降に年金や一時金で受け取るというものです。
60歳を過ぎるまでは引き出せないことから、老後の資産形成にぴったりな商品だと言えるでしょう。
また、iDeCoのお得な点は節税ができるという点にあります。積立金額はすべて所得控除の対象になり所得税や住民税が節税できます。また、運用で得た利益も非課税になり、受け取るときには公的年金等控除や退職所得控除の対象です。
FX(外国為替取引)
FXとはForeign Exchangeの略で、外国の為替を利用して売買することで利益を得る投資方法です。
ドルを例に考えてみましょう。1ドルが100円のときに10万円分購入すれば1000ドルになります。それを数日後1ドルが110円になったときに売れば1000ドルは11万円となり、1万円の利益が生まれます。
こういった取引を世界各国の通貨で行うのがFXです。為替の値動きは激しく、リスクもリターンも高い投資方法となっています。
暗号資産
暗号資産よりも仮想通貨という名称の方が聞きなじみがある人が多いかもしれません。2018年12月に金融庁が仮想通貨の呼称を暗号資産に改めるとしたため、現在では仮想通貨ではなく暗号資産が正式な呼称となっています。
その暗号資産とは誰もが利用でき、譲渡することができるインターネット上の通貨のことです。年々暗号資産は通貨としての立場を得てきており、通貨として利用する場合にネット上だけではなく、実際の店舗でも利用可能なものも増え始めています。ですが、ネット上のデータであるということは変わらないため、ハッキングといったサイバー攻撃があると資産の消失の可能性があります。
暗号資産の特徴は、相場変動が大きいことです。急騰することもあれば急落することもあります。ハイリスク・ハイリターンな投資方法だと知った上で、暗号資産への投資は開始していきましょう。
稼げる投資家になるための3つの心得
好奇心旺盛!常にアンテナを高く張っておく
投資家として成功できるのは、全体の1割ほどだと言われています。株式市場に参加している個人投資家の9割は損失を出しており、ほとんどの個人投資家が半年が経過する頃には市場から姿を消しています。そんな厳しい現実の中、稼げる投資家になるためには精神面が非常に重要であることをお伝えしていきましょう。
まず、投資家として必要なのは好奇心です。
投資は情報戦であり、どれだけ多くの正確な情報を得られるかが成功のカギとなります。常にアンテナを高く張り、さまざまな情報を入手するようにしていきましょう。苦手意識を持たずにさまざまな情報を入手し、その情報を読み取り、自分の投資を選択するのです。
初心を忘れずに!目標を見失わない
投資家としてやっていくためには、成功を継続する必要があります。人は1度成功すると浮かれます。投資でも狙っていたリターンが得られたときや、大きく儲けられたときには大きな喜びを感じるでしょう。ですが、その成功によって慢心し初心を忘れてはいけません。
あなたが投資によって得たいものはなんですか?
その目標にたどり着くためには、成功を何度も重ねることが重要です。
成功を続けられるようになったからといって調子に乗らず、初心を持ち続け目標に向かって投資を続けていきましょう!
自分を見失わない!自分をしっかり理解しておく
投資をしていると、ついつい熱くなってしまい自分を見失うことがあります。損を取り戻そうとして資金に余裕がないのに再投資してしまったり、「絶対に価値は上がるはずだ!」と損失した資金を回収して損失を認めずさらに損失が大きく膨らんでしまったりということがあるのです。これは、自分自身を理解できていないから起こること。
投資の成功のために大切なのは、自分の資産と性格を理解しておくことです。
まず、投資できる資産はいくらあるのかを常に把握しておきましょう。そして、絶対にその範囲内で投資を行うことが鉄則です。また、自分自身の性格を把握し性格に合った投資を選ぶようにしていきましょう。
投資は続けることが大切なので、性格に合わない投資をして心が折れてしまってはいけません。ポジティブな人ならばリスクの高い投資でも大きく構えていられるでしょうが、安定志向の人はそうはいきません。投資家としてやっていくためにも、自分に合った投資法を見つけていきましょう!
まとめ
『貯蓄から投資へ』と言われるようになった現代において、投資家デビューする人は年々増えています。預貯金の利子が当てにならず、物価は上昇し、年金も十分ではない…。こんな世の中に生きる私たちは、投資家となり必要な資産を作り出すことが求められているのです。
投資家は自分自身ではなく、お金を働かせてお金を生むことができます。預貯金として眠らせておくのではなく、お金にも働いてもらえば私たちの暮らしぶりは変わっていくでしょう。給与を得るだけでは、私たちの収入には限りがあります。やり方次第で上限なく稼ぐことのできる投資家になり、お金に対する不安をなくしていきましょう!